【体験談】誘発分娩で食事禁止│経験したトラブルも

誘発分娩で食事禁止

誘発分娩で出産しましたが、促進剤を使う日の朝に出産終了まで食事が禁止だと言われました。もちろん、陣痛食も禁止です。

食べずにお産に臨んだ結果、かなりつらい思いをしました。

誘発分娩を予定している人の参考になるように、実際に体験したことや出産と食事に関して調べたことを説明します。

こんな人におすすめ

分娩時の食事について知りたい人
出産のトラブルを知っておきたい人

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食事を禁止された理由

最初に、食事禁止となった経緯を書いておきます。

7時から診察を行い、そのまま陣痛促進剤の点滴が始まったので、点滴中に本来なら朝食が運ばれてくる時間になりました。
しばらく待っても食事が出てこないので、「もしかして…」と思い看護師さんに聞くことにしたのです。

朝ごはんって…

ああ、もう食べられませんよ
(食い気味)

えっ?

出産が終わるまで
固形物は食べられません
気分悪くなって
吐く可能性があるので

(食事禁止とか
聞いたことないんだけど…)

こんな感じで吐く可能性を理由に禁止されたのです。
陣痛室に移動する前にバッグにウイダーやカロリーメイトを入れていたのですが…ウイダーも禁止されました。

「ウイダーも固形物カウントなの?!」と不満でした

そういったスタンスの病院なのかもしれませんが、もしかしたらコロナ禍で厳しかったのかもしれません。

あくまでも予想ですが、吐瀉物からの感染リスクをなくすためも1つの理由かなと思いました。

それにしても…入院準備物に
ゼリー飲料やチョコレートと
書いてあったのは何だったの…

陣痛前~陣痛中は食事できるのが普通?

さて、吐くことを理由に食事を禁止されましたが、食事できることは普通ではないのでしょうか?

「陣痛に備えて食べやすいもの・エネルギーになるものを用意しておくべき」と聞いたことがある人は多いはずです。

ネットでも、陣痛中に食べるためにおにぎり・ゼリー飲料・エナジーバーを用意しておくと良い!という話が大量に見つかりました。
食欲がなくて食べられなかった人はいても、病院から禁止された話はほとんどなかったです。

調べてみると、禁止されるのは次のような場合と分かりました。

  • 無痛分娩の麻酔注入後(誤嚥防止のため)
  • 帝王切開の場合(麻酔の副作用を抑えるため)
  • 高位破水している場合は禁止されることも

どうやら自然分娩や誘発分娩の多くは、陣痛前や陣痛中の食事が認められているようです。

やはり、私が食事を禁止されたのは稀なケースみたいですね。

一般的な陣痛食は?

ついでに、一般的な陣痛食も調べてみました。

陣痛は来たりおさまったりしますが、その間に食べるのが陣痛食です。
自分で持参することもあれば、病院で提供してくれることもあります。

制限されていない限り何を食べても良いですが、食べやすさとエネルギー補給のしやすさを重視する人が多いです。

  • ゼリー飲料
  • チョコレート
  • おにぎり
  • パン
  • エナジーバー
  • フルーツ

こういった食べやすいものだけでなく、つらい陣痛を乗り越えるためにコンビニスイーツなどの好きな食べ物を用意しておく人もいるようです。
陣痛食は基本的に陣痛室へ移動するときに持っておき、食べられるタイミングで食べるのが一般的みたいですね。

食事の重要性

次は分娩期の食事の重要性の説明です。

分娩前から分娩中の食事はとても大切だとされています。

出産はかなりのエネルギーを消費すると聞いたことがあるかもしれませんが、具体的には2000kcal消費するようです。
2000kcalは初産婦だけで経産婦は800kcalほどの消費と言われていますが、いずれにせよエネルギーをたくさん使います。

調べてみると、エネルギー消費が激しい分娩の前に食事をしない場合は次のようなリスクがあることが分かりました。

  • エネルギーが足りず子宮収縮が弱まる→陣痛が弱まる
  • グルコース濃度が下がり、低血糖で意識を失う
  • 赤ちゃんに充分な酸素・栄養が届けられない可能性がある

お産を乗り越えるためにも赤ちゃんの身体のためにも、必要に応じてエネルギーは補給すべきとのことです。

様々な理由から食事を禁止しなければならないことがあるようですが、基本的にはエネルギーとなるものを摂取したほうが良いと言えます。

食事禁止が関係していそうなトラブル

ここからは、私が分娩時に経験したトラブルを紹介します。

前日の17時台に夕食を食べてからは何も食べられないまま、17時半頃に出産しました。
19時間食べていない状態で陣痛が強くなっていき、出産時にはほぼ丸1日何も食べていない状態でした。

「陣痛が来て出産するまで食べなくてもなんとかなるでしょ」と思う人もいるかもしれません。
ですが、食べずに出産することはかなりつらかったです。

単につらかっただけでなく、3つのトラブルを経験しました。
トラブルの内容や食事していないことが原因だと思った理由を紹介します。

陣痛中に意識が飛ぶ

まず、陣痛中に何度も意識が飛びました
痛みのショックで気絶することもあるようですが、私の場合は空腹で頭がフラフラするのを感じたので、食べてなかったことが原因だったと思います。

ダイエット中のプチ断食で経験したことがある頭のフラフラと同じ感覚でした。

食事の重要性でも説明したように、食べていないとグルコース濃度が下がって意識を失うことがあるそうです。
まさに、この理由で意識が飛んだのではないかと思います。

酸欠になる

次に、酸欠になりました。
酸欠は不織布マスクを着けていたことも原因かもしれませんが、食べていればマシだったはずです。

調べてみると、欠食は鉄不足を引き起こしやすいとのこと。
鉄が不足すると酸素の運搬が充分に行われなくなり、酸欠状態になりやすいそうです。

20時間以上食べていない状態だったので、欠食を理由とした酸欠は十分にあり得そうだと思いました。

助産師さんに「ちゃんと息しないと赤ちゃんが苦しいよ!」と怒られましたが、するしないじゃなくてできなかったです。
痛みが強くて上手く呼吸ができないときもありましたが、途中からは力が入らなくて息をすることすら難しい状態でした。

途中から酸素マスクが着けられましたが、自分の意思でどうにかできるものではなかったです。

産後、助産師さんから赤ちゃんについて「分娩中に酸素が足りなくなっていたから心配だったけど、大丈夫でしたからね」と言われました。
胎児にしっかり酸素が届けられなかった場合、胎児機能不全(仮死状態)になったり脳障害が出たりする恐れがあります。

すぐに酸素マスクを着けたから何とかなったのかもしれませんが、もし酸素が足りていなかったらと考えると恐ろしかったです。

いきみが足りない

更に、いきむときに力が入りませんでした。

頑張って力を入れているつもりですが上手く力が入らず。
さっきも述べたことと似ていますが、あまり食べていないダイエット中にフラフラしたり力が入らなくなったりするときと同じ感じでした。

いきみが足りなかったようで医師の判断の下、吸引分娩になりました。(いきんでいるときも意識が飛び飛びだったので、吸引をしたことは後から知りました。)

約1日食べてない状態で本格的な陣痛→出産となったため、こういったトラブルが起こったのではないかと考えています。

やっておけば良かったこと

まさか食事や陣痛食が禁止されると思っていなかったので、食事について看護師さんなどに詳しい確認はしていませんでした。
入院案内にはゼリー飲料などを持参するように書いていたので、食事できるかどうか聞くという発想に至らなかったです。

けれども、こんなことになるなら事前に食事の確認をしておけば良かったと後悔しました。
誘発分娩のスケジュール説明の際に、いつまで食事ができるか聞いておけば良かったです。

そして、朝から食事が禁止であると分かったら、食事可能な時間を聞いておき、それまでに何か食べておけば良かったかなと思っています。
固形物がダメでも好きな飲み物を飲んで良いのであれば、カロリーが高い飲み物を用意し、陣痛中に飲めるようにしておけば良かったかなとも考えました。

出産後の食事は?

ちなみに、産んだ後は通常通りの晩ごはんが出てきました。
あまりにも食べさせてもらえなかったので、晩ごはんも抜きではと心配していたのですが…ちゃんと用意してもらえました。

血が出すぎたせいで部屋になかなか戻れず約29時間ぶりの食事となり、とにかくごはんを食べたくて仕方なかったです。
貧血で起き上がるのはつらかったし、点滴のチューブもついたままでしたが、がっつきました。

食べる量や内容に制限はなかったので、用意されていたちらし寿司・お吸い物・サラダだけでなく、食べ損ねた朝ごはんのサンドイッチ、夫が持ってきてくれたおにぎりも食べました。
夫にも分けましたが、ほとんど私のお腹に。

ひとりになって落ち着いてから蒟蒻ゼリーやチョコレートも食べたほどです。

身体はつらいのに食欲がすごかったので、出産でかなりのエネルギーを消費したのだと感じました

 

おわりに

食べることを禁止された話はあまり見つからないので、ほとんどの人は問題ないのかもしれませんが…実際に禁止された例がここにあります。

食べないと本当に力が出ません。
自分と赤ちゃんが危険な目に遭う可能性もあります。

エネルギー不足で大変なことにならないようにするためにも、いつまで食べて良いか・陣痛食はオッケーか病院で聞いてみてくださいね。