こんにちは、すいそです。
初めての記事では、私が経験した誘発分娩の話を書こうと思います。
第一子の出産を誘発分娩で行ったのですが、自然分娩のつもりでした。
なので、急に誘発分娩と言われ焦ることに。
ネットで体験談を調べてみても、ほしい情報があまり見つからず…
分からないことだらけで不安が大きかったです。
私と同じように、いきなり誘発分娩にすると伝えられる人は多いと思います。
そこで、誘発分娩の流れや私が疑問に思っていたことと答えをまとめてみました。
お産はひとりひとり違うので全く同じにはなりませんが、これを参考に誘発分娩の可能性がある人の不安が少しでも解消されればと思います。
・誘発分娩について知りたい人
・誘発分娩の可能性がある人
・誘発分娩中の人
目次の気になる部分を押すと、その場所から読むことができます。
そもそも誘発分娩って?リスクはないの?
まずは誘発分娩の基本的なことを書きます。
誘発分娩とは?
医療器具や薬を用いて陣痛を起こすのが誘発分娩です。
本来であれば、出産の準備ができると体内でホルモンに似た物質が分泌されて子宮の収縮が起こります。
子宮の収縮が起こると陣痛となり、分娩に進んでいくというのが一般的な流れです。
しかし、「陣痛が上手く起こらない」「お産の進行を待てない」ことがあり、その際に誘発分娩が行われることがあります。
どんなときに誘発分娩をするの?
具体的には次のような場合に誘発分娩が検討されます。
- 予定日超過(過期妊娠)
- 前期破水
- 常位胎盤早期剝離
- 胎児の発育停止が起こっているとき
- 子宮内感染・胎盤感染・羊膜感染がある
- 妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群のとき
- 羊水量が減少している
これらのケースで必ずしも誘発分娩が行われるわけではありません。
医師が自然分娩を待つという判断をすることもありますし、誘発分娩ではなく帝王切開が選ばれることもあるようです。
平均的な所要時間は?
陣痛促進剤を使ってから、早ければ3時間以内に出産となるようですが、3~6時間でお産となる人が多いようです。
時間はあくまでも平均的なものであり、24時間以上かかる人もいます。
誘発分娩のリスク
誘発分娩にはリスクもあります。
医師の説明によると、陣痛促進剤を使うことで子宮の収縮が強くなりすぎることがあるそう。
強い子宮の収縮が原因でママや赤ちゃんが危険になることがあるようです。
稀なケースだそうですが、リスク0ではありません。
厚生労働省の資料を参考にすると、子宮破裂や胎児仮死、頸管裂傷などが起こることがあると分かります。
少量ずつ投与する・分娩監視装置で常に監視を行うなどの対策が講じられているはずですが、気になる場合は医師に詳しい話を聞いてみると良いでしょう。
誘発分娩の体験レポート
ここからは私の体験談です。
誘発分娩決定から出産まで書いていきます。
誘発分娩・出産時の基本的な情報
最初に、私自身と赤ちゃんのことについて書いておきます。
- 年齢:29歳
- 分娩経験:なし(初産)
- 体重:76.9kg(妊娠中に15kg以上増加)
- 合併症:なし
- 持病:なし
- 実施時期:41週目
- 胎児の体重:2,961g(40w3dのエコー検査)
- 出生体重:3,120g(41w3d)
誘発分娩はいつ決まった?
私の誘発分娩が決まったのは予定日の2日後。
もともと、予定日までに陣痛が来なければ2日後に妊婦健診があり、その際にこんな感じで決まったのです。
誕生日〇日と〇日どっちが良い?
たんじょうび…?
予定日超えたんでね
誘発分娩の予定を決めましょう
(こんな軽いノリで決まるの…)
もう少し様子を見ると思っていたので驚きました。
あっさりと決められたことも驚きでした。
私の誘発分娩の流れ
実際の流れはこちらです。
やったこと、身体の変化、痛みなど書きます。
入院1日目(バルーン&経口薬)
入院2日目(陣痛促進剤滴下&出産)
誘発分娩の感想・分かったこと
感想
私が経験した誘発分娩は、出産したというより産まされたという感じでした。
子宮口を開いて、陣痛を誘発して、破水させて、吸引で赤ちゃんを出して、と自然にお産が進んでいると感じられる部分は少なかったです。
トラブルが多く大変でしたが…
赤ちゃんは無事に生まれてきてくれて元気に成長しています。
なので誘発分娩を行って良かったです。
分かったこと
誘発分娩が決まってから実際の出産まで、怖かったり不安だったりすることが多かったです。
バルーンで子宮口を開くこと、子宮破裂などのリスクがあることなど不安でしたし、促進剤の投与が始まってからも不安が続きました。
ただ、誘発分娩を経験することで、この分娩方法の良さも分かりました。
- 胎盤機能の劣化を心配し続けなくて良い
- ひとりのときに陣痛が来る怖さがない
- 病院に行くタイミングを見極めなくて良い
- 移動手段の不安がない
(陣痛タクシーがない地域) - 夫に休みを取ってもらう日が事前に分かる
誘発分娩の場合、誘発日までに陣痛が来なければ計画的に分娩を行います。
決まった日から入院できることで、様々な不安がなくなりました。
特に陣痛が来る前から病院にいられることが良かったです。
陣痛タクシーがない上に病院が遠いので、夫による送迎が必須でした。
夫の仕事中に陣痛が来たときスムーズに産院まで行けるか心配でしたが、この心配がなくなったのです。
誘発分娩になりそうで嫌だと思っている人もいるかもしれませんが、こういった良い点があるんだと思うことで、少しでも気が楽になればと思います。
誘発分娩に関する疑問と答え
誘発分娩に対して色々な疑問がありました。
疑問に思っていたこと、その答えをQ&A形式でまとめておきます。
- 誘発分娩は希望日に行えるの?
- 産院によると思いますが、私のときは提示された2日から選びました。いつ実施することが望ましいかは個人差がありますし、他の妊婦さんの予定との兼ね合いがあるので、自分から日にちを指定することはできないはずです。医師の人数が少ない・出産する妊婦さんが多い病院の場合は、強制的に日にちが決まる可能性もあります。
- 誘発分娩はなるべく早めのほうが良い?
- 日にちが選べる場合、なるべく早いほうが良いのか気になりますよね。予定日超過の場合、医師が提示する日にちの間なら早くても遅くてもあまり変わらないようです。予定日を過ぎると胎盤の機能が低下していくことを理由に誘発分娩が行われますが、医師は胎盤の機能が問題ないと考えられる範囲で日程を提示してくれます。早くすることのメリットは、誘発分娩と決めている日に出産できる可能性が高いことです。反対に遅い日にちを選ぶと、自然分娩の可能性が高められます。早く産みたい・家にいるときに陣痛が始まるのが不安という場合は早めがおすすめで、できれば自然分娩が良い場合は遅めが良さそうです。
- 本当に予定通りに進むの?
- 入院して1~3日で出産できることが多いものの、予定通りに進まないこともあります。誘発分娩はバルーン&経口薬→陣痛促進剤の投与→分娩という流れが一般的です。入院1日目に子宮口が開いていなければ、バルーンや子宮頚管を熟化させる薬が用いられます。2日目には点滴による陣痛促進剤の投与が行われ、陣痛が起こったら出産となることが一般的です。(子宮口が開いている場合は1日目から陣痛促進剤となることも。)ただし、必ずしも順調に進むわけではありません。陣痛促進剤は朝に投与を始めますが、夕方までに陣痛がなければ投与を中止、翌日に持ち越しとなることがあります。時には、一時退院して数日後に再開するケースもあるようです。私の場合は、人工破膜でようやく陣痛が来ましたが、何もしなければその日は出産できないかもしれないと言われました。医師との会話で赤ちゃんの誕生日を何日にしたいか聞かれたと書きましたが、100%その日に生まれるとは限りません。「〇日を誕生日にしたい!」と思っていても叶わない可能性があります。
- 帝王切開になることがあるって本当?
- 誘発分娩を行う場合でも、帝王切開になる可能性があるようです。最初に説明したように、子宮収縮が強くなると母子ともに危険な状態になりますが、状況よっては帝王切開に切り替えるとのことでした。誘発分娩ではない分娩のときと同様に、何らかの事情で赤ちゃんが出て来られない場合にも帝王切開になることがあります。私のときは、入院時に帝王切開の内容を含む同意書を提出しました。
- 誘発分娩のほうがつらい?楽?
- 出産前に「誘発分娩のほうがつらい」「誘発分娩のほうが楽」という、両方の意見を見たことがありました。結論から言うと、どっちが楽なんてことはないです。誘発分娩がつらいと言われる理由には、「自然分娩ならゆっくり起こる陣痛が急激に進むから」というものがあります。楽だと言われる理由には、「陣痛の時間が短いから」というものがあるようです。実際、陣痛が急激に進んでからの痛みは激しかったですが、痛みに苦しむ時間は想像より短かったと感じました。(何度か気を失っていたからかもしれませんが…)こんな感じでつらい・楽と一概に決めることはできません。安産か難産かは個人差が大きいので、安産になることを望むしかないと思います。
- 誘発分娩初日の朝ごはんは?
- 医師から止められていないのであれば、食べても問題ありません。薬も飲みますし、食べられるなら食べておきましょう。産院で出してもらえるかもと思うかもしれませんが、基本的に入院初日の朝食は出ないようです。あと、機械をつけるのでトイレに行きづらいことも知っておいてください。私の場合、バルーンを入れた後30分は処置室にいました。朝ごはんとして、トイレが近くなるような飲食物を直前に食べることは避けたほうが良いと思います。
- バルーン(メトロイリンテル)とラミナリアは選べる?
- 子宮口を開くためには、バルーンかラミナリアを用います。バルーンは生理食塩水などを入れて膨らませるゴム袋で、ラミナリアは天然海藻を原材料とする棒です。子宮口の開きが不十分な場合、バルーンはゴム袋の大きさと注入する液の量で大きさを調整することが多いですが、ラミナリアは挿入する本数で調整します。特徴が異なるので、どっちが良いか希望があるかもしれませんが、基本的には医師が選んだものになるようです。
- バルーン中でもトイレができるの?
- バルーン中でもトイレはできます。この時点では導尿しません。ですが、違和感があるので慣れるまではとてもやりづらいです。看護師さんに聞いたところ、大きいほうも小さいほうも自由に出して良いようですが…排便時はバルーンが抜けるのではないかと心配になります。便秘気味だと、いきむ際に強い違和感があったり心配になったりするので、妊婦でも飲める薬で便秘を解消しておくことがおすすめです。用を足した後は拭き方に迷いますが、バルーンにも伝うのでバルーンを含め拭きました。
- バルーンが便器の中に落ちたらどうする?
- 排便や排尿で力を入れたときに抜けやすいようで、トイレの中に落ちることは珍しくないそうです。私の場合、用を足す前だったので自分でバルーンを取ってトイレットペーパーに乗せておきました。けれども、看護師さんは袋や手袋を持って様子を見に来ましたし、「そのままで大丈夫だったのにー」とも言ってくれたので、無理に取らなくても良いと思います。
- 人工破膜って何?誘発分娩で必ず行う?
- 人工破膜は赤ちゃんを包む卵膜を破ることです。人工的な破水と言えます。人工破膜の目的は陣痛を起こすことです。誘発分娩でも自然に破水して陣痛が起こることがあり、その場合は人工破膜を行いません。一方で促進剤を投与しても破水や陣痛が起こらない場合、医師によって実施が検討されます。
- お風呂はいつ入れるの?
- お風呂は出産日の2日後から入れました。バルーンを挿入した日も入れなかったです。トータル3日半くらい入れませんでした。身体や頭のべたつきが気になるので、ボディシートやドライシャンプーを用意しておけば良かったです。
- 暇つぶしグッズを持って行くべき?
- 暇つぶしグッズは持っておいたほうが良いです。私の場合、バルーンを入れてから1日は暇でした。ネットのいらないという意見を参考に用意しなかったのですが…スマホと音楽プレイヤーしか持っておらず、本やゲームを持ってくれば良かったと後悔しました。
おわりに
誘発分娩は突然決まることが多く、情報収集の時間が短くなりがちです。
自然分娩のことは妊娠中に余裕を持って調べている人が多いと思いますが、誘発分娩まで詳しく調べている人は少ないのではないでしょうか?
私は自然分娩のことばかり調べていたので、誘発分娩が決まったときに誘発分娩の情報をほとんど持っていませんでした。
誘発分娩が決まった日から情報を集めましたが、知りたいけど見つからない情報も多かったです。
私が誘発分娩のことを調べたとき、こんなことを知りたかった!という情報を詰め込みました。
疑問が解消され、不安な気持ちが少しでも軽くなると嬉しいです。